もちやなこと

誰も傷付けない笑いなんてない。その刃をどこに向けるつもりだ?

マヂカルラブリーと霜降り明星が「1人コント漫才」で優勝したのは偶然ではない(M1グランプリ2020全組振り返り)

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 M-1グランプリ2020の放送を見ていて、ふと思うことがあった。

「あれ、本格的に1人コント漫才の時代が到来していないか?」

 優勝したマヂカルラブリーは、ファーストラウンド・最終決戦ともに、ボケ側だけがコントに入り、ツッコミ側はコントに入らないで本人のままツッコむ「1人コント漫才」(以下、1人コント)のスタイルを採用していた。ボケとツッコミの世界観が分かれた漫才スタイルのひとつで、2018年に優勝した霜降り明星が採用していたスタイルでもある。

 今回はM-1グランプリ2020の全出場者を振り返りつつ、1人コントスタイルの漫才の特性について、考えてみたい。

※本文中に記載しているツカミまでの時間は、出場者がステージに立ち、歩き出してから、ツカミ笑いが起きるまでの時間を筆者が勝手に測ったものです。
※本文中に記載しているネタ時間は、出場者がステージに立ち、歩き出してから、漫才が終わるお辞儀までの時間を筆者が勝手に測ったものです。


【01】インディアンス:敗者復活戦の人気投票でぺこぱに勝っただけでもスゴイで賞

しゃべくり漫才/ツカミまで11秒/ネタ時間4分42秒
田渕章裕:白Yシャツ
きむ:ピンクスーツ+白Yシャツ+ネクタイ

 インディアンスについて語るには、敗者復活戦について語らなければならない。からし蓮根やゆにばーす、ぺこぱなど、過去に決勝に進出したメンバーを、なんと視聴者からの投票で1位に輝いたという事実がとんでもない[最終的にはぺこぱが3位、ゆにばーすが2位]。インディアンスがお世辞にも広いファン層を抱えているとは言い難いだけに(スミマセン、でもぺこぱの2人とは、Twitterのフォロワー数が文字通り桁違いに少ないので……)、彼らの漫才が純粋に視聴者に評価されたと言って良いだろう。

 漫才の技術も素晴らしく、きむの言い間違いを田渕が拾っている“ように”自然に見せている。この技術は、漫才師の中でも彼らしか持っていないんじゃないか!? ただ、ボケの弾数が多いスタイルのためか、“これぞインディアンス”と称賛したくなるような大ボケ、大ツッコミは見られなかった。前半、田渕が黙ったシーンの後で、大きな笑いが起こったら、とんでもなく良い結果になっていたかもしれない。ネタ時間も出場メンバーの中では最長で、もう少し“贅肉”が削ぎ落とせそう。

 

【02】東京ホテイソン:クイズネタのお手本で賞

しゃべくり漫才/ツカミまで1分09秒/ネタ時間4分18秒
ショーゴ:黒ジャケット+Tシャツ
たける:茶スーツ+白Yシャツ+ネクタイ

 結果的に今年のM-1の最低得点となってしまったものの、改めて見返すと、めっちゃくちゃ面白い。何度も再生して大笑いしてしまった。よくある言葉遊びのクイズネタだが、答えのワードは独創的で面白く(アンミカドラゴンって何だよ!)、たけるがその答えを丁寧に明快に解説してくれるので、とてもわかりやすい。特にオチでたけるがツッコまずに、沈黙で落とすというのも、良い意味で裏切られた。クイズネタは漫才の王道スタイルではあるが、彼らのネタはそのお手本と言っても良いんじゃないか!?

 とはいえ、失点も多かった。「友達の名前」の部分は、本筋のクイズの話題と離れていてパンチが弱かったし、ツカミまでに1分以上時間を要するのもさすがに長過ぎた。ボケを詰め込むタイプのスタイルではないので、小ネタは思い切って捨てても良いかもしれない。

 

【03】ニューヨーク:ウンコの扱い方を学びま賞

しゃべくり漫才/ツカミまで14秒/ネタ時間3分56秒
嶋佐和也:茶スーツ+白Yシャツ+ネクタイ
屋敷裕政:灰スーツ+白Yシャツ+ネクタイ

 私はちょっと前に、今回のM-1で披露されたネタの原型を配信で見て「うわっ、ついにニューヨークが自分たちが持つ毒の扱い方を理解したか!こりゃM-1優勝だ!」と小躍りした……のだが、M-1の舞台で彼らが見せたネタには不満が残った。

 その配信で見た時には、たしか「犬のウンコ」の話はなかったはずだったけど、このワードが入ってしまったことで、話題がメインの「軽犯罪」からズレてしまった。軽犯罪なら、誰もがやってしまいがちなことなので共感しやすいが、さすがにいくら腹が減ったとはいえ、犬のウンコを食べる奴はいないだろう。

 これまでニューヨークのネタでウンコを使う機会はあまりなかったと思うが、ウンコでオトナから笑いを取るというのは、相当にハードルの高い話である。毒を笑いに変える方法はできるようになったが、ウンコを笑いに変える技術はまだまだのようだ。ウンコ以外は完璧だっただけに、本当に残念だった。ウンコは食っても舐めちゃいかん!でもニューヨーク好き(ツンデレ)。

 

【04】見取り図:日本一器用な漫才師で賞

(1st)コント入り漫才/ツカミまで39秒/ネタ時間4分40秒
(2nd)しゃべくり漫才/ツカミまで37秒/ネタ時間3分50秒
リリー:黒ジャケット+白Tシャツ
盛山晋太郎:紫ジャケット+柄Yシャツ

 彼らこそ、現在の日本で最も器用な漫才師であると、私は勝手に思っている。漫才スタイルはコント入りもしゃべくりも1人コントスタイルも対応でき、伏線回収のネタもドツキ漫才もお手の物、「マロハ島」のような謎ワードボケ、「あたおか」のような謎ワードツッコミもできてしまう。M-1に出場して3年が経つが、1年ずつ着実に成長している。

 強いてあげれば、漫才のセオリーから外れたチャレンジをしても良かったかもしれない。マヂカルラブリー野田クリスタルが番組後に“どうしてもつり革のネタやりたい”と考えていたように、霜降り明星粗品が「しょうもない人生!」とツッコんだような、こだわりだ。THE WのAマッソのように、技術がリードしているタイプの漫才師の欠点が見て取れてしまった。

 さらに言えば、盛山のツッコミの「(大阪に)住まさせてもらってんねやろ」も、ツッコミボケとしては排他的なワード過ぎな感があった。もちろんネタだとは思うのだが、それならリリーが「別に住んでもええやろ!」とツッコミで返すべき。しゃべくり漫才はボケ側がツッコミを入れられるという利点もあるだけに残念。細かいところを見ると失点が結構あった。優勝までの道は本当に険しい。

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【05】おいでやすこが:素人ができそうだけど、絶対に真似できないで賞

(1st)歌ネタ/ツカミまで14秒/ネタ時間4分33秒
(2nd)歌ネタ/ツカミまで11秒/ネタ時間4分00秒
こがけん:ピンクYシャツ+ネクタイ+サスペンダー
おいでやす小田:青Yシャツ+ネクタイ+サスペンダー

 片方が歌を歌ってボケて、もう片方が怒ってツッコむというシンプルなネタなので、一見すると簡単そうに見える。しかし、もともとはピンの歌ネタ/ツッコミネタでR-1決勝に進出している2人なので、それぞれのスキルはハイレベル。素人が真似しようと思っても、恐らくできないだろう。

 特に、こがけんの歌が唯一無二だ。ファーストラウンドで披露した、有名な曲にそっくりな曲を作るのは、普通の漫才師であればまずできないし、最終決戦では3分以上もずっと上手に歌い続けることも難しい。去年のニューヨークも変な歌を歌うというネタを披露したが、結果的に最低得点だった。それがこがけんに変わっただけで、ファーストラウンドの最高得点を叩き出した。小田のツッコミももちろん素晴らしいが、そもそもこがけんの歌というボケがなければ成立しない。

 彼らのネタが漫才であるかどうかは確かに議論の余地があるかもしれない。彼らがハイレベルなボケとツッコミを舞台上で見せたことは確かである。ボケ側が圧倒的な世界観を見せたという点では、歌ネタではあるが、マヂカルラブリーのような1人コントスタイルのようにも見えた。

 

【06】マヂカルラブリー:効率的で賞

(1st)1人コント漫才/ツカミまで0秒/ネタ時間3分48秒
(2nd)1人コント漫才/ツカミまで0秒/ネタ時間3分20秒
野田クリスタル:白Yシャツ+ネクタイ
村上:ピンクカーディガン+白Yシャツ+ネクタイ

 ボケ側が突拍子もないジェスチャーでボケ続け、ツッコミ役がその解説をするという、これぞ1人コントスタイルの漫才の王道。しかも、ファーストラウンドではコントから2~3度外れる場面もあったが、最終決戦ではコントから一度も外れることなく、ずーっと電車内のシチュエーションの中でボケ続けた。彼らにとってはかなり珍しいスタイルではあるだけに、野田クリスタルがやりたがったのも分かる気がする。

 しかも驚くべきが漫才の時間の短さ。2ステージともに4分以内でキッチリ終わっており、特に最終決戦はわずか3分20秒。今日のステージの中で最も短い。合計6分ほどで、優勝賞金1000万円を掻っ攫った。なんて効率的なんだ!ネタ時間は短いが、そのほとんどの時間で野田がボケ続けているため、ボケの密度はかなり高い。土下座入場もツカミとカウントすれば、開始0秒からボケていることになる。点ではなく、面でボケた唯一のコンビがマヂラブだったのだ。

 マヂカルラブリーの優勝に何の疑問の余地もない。彼らこそ王者にふさわしい。お見事!

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【07】オズワルド:進化したで賞

しゃべくり漫才/ツカミまで24秒/ネタ時間4分39秒
畠中悠:白Yシャツ+ネクタイ+サスペンダー
伊藤俊介:白Yシャツ+ネクタイ+サスペンダー

 こちらも改めて見返すとめちゃくちゃ面白い。特に去年は笑いが起きなかった畠中のボケパートで笑いが生まれているのは素晴らしい。伊藤のツッコミもバリエーション豊富で、静かなツッコミも大声のツッコミもあった。スタイル的にスローな割に、開始24秒でツカミが得られたというのも素晴らしい。試行錯誤の跡が見えた。

 ただ、ボケ数が増え、ネタの密度が増えたことで、持ち味のスローな展開が失われつつあるのは惜しい。「ボケ乳首」という唐突なツッコミや、畠中の口笛を拾わないシーンなど、攻め急いでいるシーンが見られた。今までのオズワルドだったら丁寧に処理していたはずなのだが……。松本人志オール巨人でツッコミの評価が分かれたが、彼らが言いたかったのは“これぞオズワルド”という型が見られなかった、ということなのかもしれない。漫才、難しすぎるわ!

 

【08】アキナ:仕方がないで賞、あきらめま賞

コント入り漫才/ツカミまで35秒/ネタ時間4分17秒
山名文和:黒ジャケット+白Tシャツ
秋山賢太:青ジャケット+黒Yシャツ+蝶ネクタイ

 M-1では毎年スベってしまうコンビは現れるが、今年はなんとベテラン・アキナがその枠に入ってしまった。冒頭だけ見ると、名作「取れへん」のように、秋山が被せた「好きなん?」というツッコミワードを後半にかけてもっと被せていくと思ったが、そういうわけでもなかった。技術があるだけに、いろいろ詰め込んで難しくなってしまったようだ。

 それ以上に困ったのが、山名の40歳という年齢を処理しないまま進んでいたことだ。40歳のイイおっさんが、地元の同級生の女の子(ということは40歳のオバサン?言葉悪くてごめんなさい)に対して照れてイキるって、さすがにガキすぎないか!?煽りVでガッツリ40歳と出ているし、視聴者も年齢は認識しているはず。“リアルじゃないなぁ……”と最後までノリ切れなかった。ツッコミが「お前もう40歳やろ!いつまで照れとんねん!」と一言でも言っていれば、そうした違和感もクリアできていたはずだし、なんなら笑いに転換できていたはずだが……。ま、こういうこともあります。仕方ないです。

 

【09】錦鯉:アタマを叩いて笑える稀有なコンビで賞

コント入り漫才/ツカミまで10秒/ネタ時間4分33秒
長谷川雅紀:白スーツ+黒Yシャツ+ネクタイ
渡辺隆:黒スーツ+白Yシャツ+ネクタイ

 お笑いファンなら、錦鯉の2人の破壊力をご存知だろう。私も期待していたが、結果は4位と、あと一歩届かなかった。残念……。長谷川のおバカボケは100点満点だし、渡辺の「腹立つ台だな…ゼッテー当ててやるかんな」というボヤキツッコミ、「(スロットが外れて)ざけんなよ!」というドツキツッコミはお笑いの教科書に載せたいほど。特にこのご時世に、アタマを叩いて笑いが起こせるのは、もはやこの2人くらいではないかとも思われる。カミナリでも今は難しいはず。ボケが不義理なことをした時にパチって叩けば、観客も引かずに笑えるんだね。すごい技術だ。

 惜しかったのが、パチンコ台という設定のため、最後にお約束として入れている「わかってたよ、俺ができないなんてさ」のくだりが入れられなかったこと。緊張と緩和で漫才が締められる、唯一無二のくだりだっただけに残念。ついでにいえば、マヂカルラブリーのように1人コントスタイルで、長谷川がずっとボケっぱなしというのも見てみたかった。

 

【10】ウエストランド:くじ運なさすぎで賞

しゃべくり漫才/ツカミまで15秒/ネタ時間4分12秒
河本太:黒ジャケット+白Tシャツ
井口浩之:赤タータンチェック柄スーツ+赤ベスト+白Yシャツ+蝶ネクタイ

 とにかく順番が悪かった。フルコースを食べ尽くした後に、こってりとした非モテ男の嘆き満載の漫才を提供されては、見ている側もおなかいっぱい。これでは大ウケは期待できない。10番目は2019年のぺこぱ、2018年の和牛(水田のねちっこい性格ネタではなく、ゾンビネタ)のようなスタイリッシュで爽やかな漫才でないと、M-1の大トリで評価されるのは難しいのではないかと思われる。

 ウエストランドのようなツッコミ主体の漫才は、当然ながらツッコミ=正しいこと、間違いのないことが主体となるため、どうしても理屈っぽくなってしまう。映画でいえばファンタジーではなく、ドキュメンタリーなのだ。彼らのネタは重苦しくなりそうなところで、河本が井口に茶々を入れて見事にお笑いに昇華できているのだが、それでもラストでやるのは重すぎた。かといってスタイル的にほかのネタもできないし、手詰まりだった。10番目というのは本当にくじ運がなかったとしか言いようがない。

 

■「1人コント漫才」の時代が来た!

 冒頭でも触れたが、優勝したマヂカルラブリーは、コンビの片方が1人の世界観に入ってコントをやり続ける1人コント漫才を、今年の決勝の舞台で唯一披露したコンビである。

 ただし、それに続くメンバーも1人コントに近い要素を持っている。2位となったおいでやすこがは歌ネタではあるが、こちらも歌う側(ボケ)と歌わない側(ツッコミ)という、2人の世界観が明確に分かれたスタイルである。さらに、3位となった見取り図も、ファーストラウンドではコント入り漫才、最終決戦ではしゃべくり漫才を採用していが、2回戦の時点では1人コントスタイルを採用していた。ついでにいえば4位に入った錦鯉も、2回戦で1人コントだった(決勝はコント風)。

 残りの6組については、私が見た限りでは、少なくとも今年のM-1で1人コントネタをやっていないはず(やっていたらすみません)。2020年のM-1にて、1人コントに近いネタ、もしくは1人コントをやっていた組がすべて上位に入ったのは、偶然にしてはデキすぎな感がある。

 1人コントスタイルの漫才は、2016年のM-1スーパーマラドーナが披露し高得点をあげた「エレベーター」のネタ、2018年のM-1で見事優勝した霜降り明星のネタでも見られた。2019年ではこのスタイルの漫才を決勝の舞台で披露する組はなかったが、今回はマヂカルラブリーのみが2ネタとも1人コントで挑み、見事に結果を残した(2017年で披露した「野田ミュージカル」は一見1人コント風だが、実はツッコミの村上もコント入りしていた)。


■「ボケとツッコミ」を英語に翻訳できますか?

 この1人コントスタイルの漫才では、ボケの世界観にツッコミが基本は関与しないため、1人がコントに入ったら、漫才が終わるまでずっとボケが続けていることになる。もちろん分かりづらいボケもあるだろうが、そこはツッコミが解説なりフォローなりすれば良い。そう、1人コントスタイルでは、ツッコミ役の仕事は「解説」になるのだ。ボケとツッコミというより、ボケと“引き立て役”と表現した方が良いかもしれない。

 話は変わるが、英語で「ボケ」と「ツッコミ」を表現すると、それぞれ「Comedian」と「Straight Man」となる。Comedianはそのまま「コメディアン(喜劇俳優)」のことだが、Straight Manは直訳すると「真っ直ぐな人」、転じて「引き立て役、ツッコミ役」という意味である。

 1人コント漫才は、今までの漫才の概念で考えればボケとツッコミではないかもしれない。しかし、より広い視点で見れば、ボケる人とそれを引き立てる人という、喜劇の構造に見事に合致している。立川志らくマヂカルラブリーを「喜劇」と表現したのは、実は言い得て妙なのだ。

 マヂカルラブリーは、漫才よりもさらに広義の意味である喜劇で、見事2020年のM-1グランプリの頂点に輝いたのである。

 

霜降り明星マヂカルラブリーが「1人コント漫才」スタイルなのは偶然ではない

 この1人コント漫才スタイルを採用し、M-1グランプリを優勝したのは、マヂカルラブリーと、2018年の霜降り明星である。この2組は、優勝後に「せいや粗品のフリップ」「野田が床を這い回っているだけ」といったように、ともに「こんなのは漫才じゃない」と、SNSでDISりにDISられている点も一緒である。

 しかもこの2組、コンビの片方(野田クリスタル粗品)がR-1グランプリに優勝しており、ともにお笑い界でいまだ誰も達成していない「R-1」「M-1」「キングオブコント」の3冠に、王手を掛けている点まで共通する。1人コントスタイルを採用した2組(というか野田クリと粗品)が、ともにお笑い界の賞レースの栄冠に輝いているというのは、驚くべき事実だ。

 彼らは恐らく、広義の「喜劇」の意味を知っており、だからこそ、従来の漫才になかったスタイルを漫才に持ち込むことに成功したのだろう。この結果は、決して偶然ではない。彼らの目はきっと、2021年のキングオブコントに向けられ、これまでに無かった新たなアプローチで挑戦するに違いない。

 もちろん、彼らだけがお笑い芸人だけではない。私の調査では、M-1 2020の2回戦にて1人コントを採用した組は44組。その中には、準決勝まで進んだニッポンの社長、準々決勝まで進んだマイスイートメモリーズ※、トム・ブラウン※、カナメストーン、インポッシブルも含まれる。

※…トム・ブラウンとマイスイートメモリーズが本当に1人コントなのかと問われると、即答できない自分がいる。ちなみにコウテイは敗者復活戦で唯一1人コントスタイルを採用していました(しかも交互に!)

 もしかしたら、この中に44組の中に、あるいはこれから1人コントスタイルを採用する漫才グループの中に、未来のM-1王者どころか、未来のR-1王者、キングオブコント王者がいるかもしれない。


今日の結論:敗者復活戦で一番漫才師っぽく感じられたのが金属バットでした。すごい時代になりました

 

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